軽くほくそ笑み、腕白外人は席に戻った。
CD-Rはなぜかベタベタだ。
それ以外は何のヘンテツもないものである。
男は何かこの場に居づらい感覚を覚え、緑茶を飲み干し、ソファーの横の棚に雑然と並ぶフライヤーを何枚か手にとり500円玉硬貨をテーブルにおいて店を後にした。
店を出ると辺りの闇はいっそう深くなり、人通りもほとんどなくなっていた。
「変なヤツに出逢ったもんだ」
男は渡されたそれをバッグに押し込み、足早に進む。
やけに空気が冷たく感じる。
男は襟を立て、立ち寄ったコンビニで缶ビールを1本買い、その場で一気に飲み干した。
少しずつ目にに入る明かりがにじんでいく。
家路につき、ベッドに倒れ込む。最近よく眠れていない。
バッグに手を伸ばし、携帯電話を探る。
どうも今日のことが現実の体験であるという気がしない。
宙づりされたような状態である。あの腕白外人に。
ふとCD-Rのことを思い出し、バッグから取り出してみる。
男の家にはプレイヤーが無いので、とりあえずパソコンで開いてみることにした。
untitledとされたフォルダが目に止まる。
さらに開いてみるとNo titleと名の付いたファイルが現れた。
ディスプレイが何かゆがんで見える。
缶ビールのせいだろうか。
男は躊躇せず、そのたったひとつだけファイルをクリックした。
その時、
つづく
▼2004/10/21▼
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